猫とワタシ

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背中合わせのNight&Day

この記事のみを表示するありがとう、ティンビンさん@タンジュン・サリ

BALI―タンジュンサリ



以前にもちょこっと書いたりしてましたが、
今年3月のバリ旅でもっともショックだったことは
『タンジュン・サリ』のベテランスタッフの方々の多くが
すでに定年退職されていたことでした。
バリに行ったらまずあのスタッフの方々に会いたい。
そう思って滞在初日の宿をタンジュン・サリに決めたのですが、
でももう、会いたかった人はそこにいない。
それが自分にとってあんなにも寂しいものだとは、
その時まで想像もしてみませんでした。
そんな風に突然ぽっかりと心の中にあいてしまった空洞を
明るい笑顔とトークで埋めてくれたのが、
まだ現役で活躍しておられるベテランスタッフのひとり、ティンビンさん。
いつもはほとんどレセプションにいらっしゃる方なのですが、
今回の滞在中、たまたまバーのほうでお会いした時がありました。
そこで、私と友達ドライバーとティンビンさんの3人でバーにてちょっとお話。
引退されたスタッフの方々のことなどをいろいろ話していると、
友達ドライバーがふと私のほうを見てこう言いました。
「ミック・ジャガーの接客をした人たちがいなくなっていくね」
言われるまで気づかなかったけど、確かにそういうことでもありますな…。

元をたどれば、ミック・ジャガーがかつて滞在したお宿ということで憧れて、
タンジュン・サリに宿泊するようになった私。
そして当然のことながら、その当時ミック・ジャガーをおもてなしした
スタッフの方々の多くがずっと変わらずここにはいました。
ミックについて尋ねると、気さくに思い出話なんかもしてくれて
ミーハー心もさりげなく満たしてもらったものでした。
実にヘンテコリンな一方的な考えで失礼な話かもしれないけれど、
思えばそういうスタッフの方たちこそが、
ミックが滞在した過去と私が滞在している現在とを
つないでくれる大きな存在になってくれていたんだなぁと、
今さらのようにそのありがたさを感じます。
そして今ではもうミックのこととかは関係なく、
このホテルやスタッフのことがすっかり大好きになっていました。

「ティンビンさんもミック・ジャガーのことを覚えてますか?」と尋ねると、
「ミック・ジャガー? ああ、もちろん覚えてますよ」とティンビンさん。
そして何かを思い出そうとしている表情をされたので
次の言葉を待っていると、
「そういえばデヴィッド・ボウイはすごかったよ!」
え? ミックじゃなくてデヴィッド・ボウイ?
ティンビンさんによると、やはりかつてここに滞在したデヴィッド・ボウイは、
ある日レセプションの前にハンディカムを持って立ち、
一人で踊りながらカメラを上下左右にぐるぐる回して
レセプションのまわりやら何やらを撮影していたとのこと。
その様子を身振り手振りを加えながら説明してくれるティンビンさん。
デヴィッド・ボウイは、くねくねした感じの結構激しいダンスをしていたらしい。
「ライク・ア・ディスコティックなパフォーマンスで、
とってもエキサイティングだったんだよー!!」
なぜにデヴィッド・ボウイは踊りながらムービー撮影をしたのかとか
状況がよくわからないので、話だけ聞いていると
だいぶエキセントリックな匂いを感じたりもするわけですが、
でもやるなぁ、デヴィッド・ボウイ。
そしてその時のボウイ様の姿がまざまざと蘇ってきたらしい
ティンビンさんはちょっと興奮気味のご様子。

「あ、あの…。ところでミックは…」(小声の私)
「いやー、デヴィッド・ボウイはすごかった!」(聞こえてないティンビンさん)
「それはよくわかりましたが、ミックについては何か…」(私の心の中の声)
「すごかったよ、デヴィッド・ボウイは!」(熱くくり返すティンビンさん)
ホントすごかったんですね、デヴィッド・ボウイはー!



逆光でキレイに撮れなくてごめんなさいな写真ですが、
そんな楽しく貴重なお話をして下さるティンビンさん。
すでに引退されたスタッフや今も頑張るスタッフとともに、
30年以上にわたってタンジュン・サリの伝統と歴史を築き上げ、
守り続けてきたティンビンさんも、今年いっぱいで引退されるそう。
このホテルの偉大な財産がまたひとつ失われるんだな…とか
どうしてもついつい感傷的になってしまうわけですが、
ティンビンさんがここで与えてくれたもの、ここに残してくれたものは
これから私の記憶の財産になっていくんだものね。
それはずっと大切にしていこうと思います。

コメントの投稿

secret

No titleNo title

わー、すっごいタイムリーだわ。昨日バーゲンに行ったら、ブティックの
BGMで「Let’sDance」が流れてて懐かしー!!って青春時代を思い
出していたところ。
・・・なんて、食いつきどころ間違ってるよね。でも、ここで踊っていたときのデビッドボウイの頭の中にはきっとこの曲が流れていたに違いない。

このティンビンさん、見た目どおりに親切な方なのね。他のベテランスタッフも
いた時代を知っているgunungさんってほんとうらやましい。
逆にいい時代を知っているだけにそれが無い寂しさも感じてしまうのはツライところだね。
長年続く老舗ホテルはいつ行ってもそこにあると思っても、スタッフの世代交代や
経営方針の変更等でそのホテルの持つ雰囲気は変わっていくのよね。
諸行無常ですなぁ。

No titleNo title

こんにちはー!
うーん、なんか読んでしみじみ~としちゃいましたわ。
私が以前ここを見学したときに部屋を案内して下さった、すごく物腰が柔らかい、笑顔の穏やかなベテランスタッフの方(ごめんなさい。。。お名前忘れちゃった!)もすでに定年退職されたと以前gunungさんから聞かされて、実際滞在してない私でも、ちょっと寂しさを感じたのよね~。何回も滞在してるgunungさんにしてみれば、すごく寂しいことなんだろうな~と思う。やっぱスタッフのかもし出す雰囲気って、絶対重要だモノね。でもスタッフの入れ替わりがあっても、好きなホテルにはいつまでもステキなホテルであり続けて欲しい!と思うわよね。
↑のティンビンさんも、もうすぐ辞めちゃうんだね。。。

No titleNo title

アラックです。
人は既に、財産なのですよね。
良いスタッフがあってこそのホテルなのですね。
私は隣のガゼボばかりですが、ティンビンさんんぽ顔は、お見かけした
ことがあるような気がします。

No titleNo title

ベッティーナさん
レッツダンス、名曲ですよねー♪でも確かにそんな踊りまくるからには
彼の脳内BGMはこの曲だったに違いない(笑)。

そしてベテランスタッフの方々のおもてなしを、わずかな間でも
体験できたのはホント、貴重なことだったんですね…。
まさに諸行無常だなーというか、これまでも毎年いろんなことが少しずつ
変わってはいたけれど、でもやっぱり人の存在ほど大きいものって
ないのかもとも思いました。
これからどう変わってゆくのかも、楽しみではあるんですけどネ。

No titleNo title

バリバリさん
こんにちは!
そうなんですよー、バリバリさんの過去記事で拝見した時にも
思わず「きゃあ(はーと)」と言ってしまったアグンさん!
あの方の物腰は本当に柔らかくて品がありましたよねぇ。
そしてあの穏やかな笑顔は、何かのバリ本でも「完璧な笑顔の
レセプショ二スト」とか書かれて絶賛されてたんですよね…。
そんなアグンさんのことが、とっても大好きだったのん(涙)。
でもバリバリさんのことを案内してくれたのがアグンさんだったなんて、
それも素敵なことでしたねー、と改めて思っちゃいました。
ティンビンさんが引退されるのもとても寂しいのですが、そう本人に言ったら
「電話をくれれば会いにくるよ」とか返してくれて(笑)、ほんといい人なんですよね。
そして私も心から、素敵なホテルであり続けてほしいなぁと思います。。。

No titleNo title

アラックさん
本当にその通りだなぁと思います。
ホテルにおけるスタッフの方々の存在の大きさを
改めて実感した出来事でした…。
そしてアラックさんはサヌールではガゼボに滞在されてるんですね!
ちょっと話が変わりますが、ガゼボのビーチ沿いのバーは
生ビンタンが飲めるので(笑)私もよく行っていたんです~。
でも3月後半に再訪した時に、もう生はやっていないと言われ、
あら残念、と思っていたのでした。
1年もたつとやはりいろいろ変わるものですよね…。

No titleNo title

実は 私の旧友の中でもタンジュンサリのファンが多いのだけど、
今まで気になりながらも特に気が進まなかったんだよね(ゴメン)
でもさ、やまさまの話聞いてるとどんどん洗脳されてきたじょー(爆)
今、サヌで一番気になってます。(いまさら!って感じでスマヌ~)

No titleNo title

初めてお邪魔します、bungaと申します。viajeraさんのトコからやって参りました。私もストーンズ大好きです!
初Baliで滞在したのがタンジュンサリでした。今年のGW、5年振り8回目の滞在でしたが、アグンさんが引退されていてショックでした。
ティンビンさん(私、ずーっとティミンさんと勘違い)も今年限りで引退ですか~。何か寂しいです・・。もともと漁師やってたとおっしゃってたので、、引退後はまた漁に出るんでしょうか?
新しいホテルが次々とオープンする中でただ老舗という看板だけでは生き残りづらくなっていくアコモ@バリ、スタッフが一番の財産と思えるタンジュンサリ、残るスタッフでしっかり守っていって欲しいと思います。
あの「まったり」を感じるため、また滞在したいと思います。

No titleNo title

viajeraちゃん
タンジュンサリについてはつい思い入れたっぷりに語るクセがあるため、
タイチョのことまで洗脳しちゃったみたいでごめんにー(笑)。
3月の滞在時はスタッフが変わったことで生まれた新しい魅力というものを
ほとんど見出すことができないままだったのですが(この件については
どうも毒モードになっちゃうんだな、いかん…爆)、
タイチョが見て感じたタンジュンサリ、もぜひいつかレポしていただけたらなぁと
思いますわー。とっても読んでみたいです。そして語り合いたいス(笑)。

No titleNo title

bungaさん
はじめまして!コメントありがとうございます。
わぁ、bungaさんもストーンズ大好きなんですね♪♪
そしてタンジュンサリには初バリの時から滞在されていたのですね。
なんだか今、猛烈に(笑)!うらやましいです。
アグンさんが引退されていてショックだったとのこと、私も本当に
同じ気持ちでした…。アグンさんはタンジュンサリの“顔”といって
過言ではない、大きな大きな存在でしたよね(またいきなり感傷モードで
スミマセン…)。
ティンビンさん(ここまで堂々と書いておいてなんですが、私のほうが
お名前を勘違いしてたらゴメンなさい)は漁師をされてたんですねー。
あぁでも漁をしているお姿も様になりそう。なんというかほんとに、
引退された後も皆さんにずっとお元気でいてほしいですよね。
そして「残るスタッフでしっかり守っていって欲しい」というbungaさんの
言葉にもとっても共感です~!そういう思いや期待も含めて、
私もまた次回訪れるのが楽しみだったりもしています…というか、
今はかなり恋しい気持ちだったりしています(笑)。

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