猫とワタシ

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背中合わせのNight&Day

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DAILY



打ち合わせまでの時間つぶしに入ったとある喫茶店。
カウンター席に座る。
メニューにレモンやオレンジなどの生絞りジュースがあったので、オレンジジュースをオーダーする。
カウンターの中には店主の中年女性と最近入ったばかりと思われる中年の新米女性がいる。
新米女性が店主の指示に従ってスクイーザーでオレンジを絞る。
オレンジの絞り汁はグラスに半分くらいで、そこに氷を入れたものが出された。
一口飲んで、薄いな。と思ったが、こんなもんかな、とも失礼だけれど思った。

そのオレンジジュースを飲みながらぼーっとスマホなどを見ていた。
すると店主の女性が新米女性に厳しい口調で「2個って言ったでしょ!」と言うのが聞こえてきた。
最初のうちはスマホを見たまま聞き流していたのだけれども、どうもこのオレンジジュースの話らしい……?
「1つを半分に割って2個という意味かと思って……」と新米女性。
「オレンジの皮が1個分しかないからおかしいと思ったのよ! 2個って言ったでしょ、2個って!!」と店主。
そしてカウンターの向こうからおもむろに「失礼します!」と言ってわたしの飲みかけのグラスを手にとる店主。
店主、ものすごい勢いでオレンジをスクイーザーにぐりぐり押しつけるように絞る。
店主、そのオレンジの汁をまわりに飛び散らせながら、わたしの飲みかけのグラスにぶちこむ(注ぐというよりもぶちこんでいる感じだった、ほんと)。
そのそばでおろおろしながら「すいません、すいません」と謝りつづける新米女性。
それをいっさい無視して「お待たせしました」とにっこり笑い、わたしにグラスを差し出す店主。

そのようにして果汁を足されたジュースはさっきより濃くはなった、それはもちろん。
しかしあのわけのわからない気まずさよ……気まずさは味のまずさにもつながるようだよ。
おろろん。