猫とワタシ

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背中合わせのNight&Day

この記事のみを表示する嘘ではない現実

DAILY

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近くにわりと大きめの公園があって、日中は毎日多くの子供たちでにぎわっている。
土曜、日曜、祝日など休日は家族連れでひときわにぎわう。

2011年3月12日の土曜日もそうだった。
前日に起こったことのショックでわたしはぼうっとしていたが、公園からは子供たちの元気な声が聞こえてきていた、いつもの土曜日のように。
いま自分のふるさとで起きている現実は、本当のことなのだろうか。
一瞬そう思ってしまうような「いつもどおりさ」だった。

大震災から数日後、実家の家族が避難先を求めて新潟に入ったときに弟からメールが届いた。
「(ここではあたりまえに日常が営まれていて)地震があったことが嘘のようです」と書かれていた。
それを読んだとき、胸がつまった。
そうであった場所とそうでなかった場所との隔たりに呆然としている弟の姿が浮かんだ。
そしてわたし自身も彼にとっては「嘘のような」平穏な日常をこの街で過ごしていたのであった。

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今日も公園は大にぎわいだった。
北風が冷たい一日だったけれど、子供はほんとうに風の子なんだねー元気いっぱい。
この公園はある意味わたしの日常における平和の象徴ともいえる。
子供たちが元気に遊びまわるいつもどおりの風景に救われるような気持ちになることも度々ある。
しかし、もちろんここだけが世界ではない。
この風景を嘘のようだと感じる人も世界にはたくさんいるのだろう。

嘘ではない現実を見せようと、伝えようとしてくれていたひとであったのだ。
そのことを、こういうことが起きてようやく認識する。
自分の無知を改めて自覚するとともに、勇気あるそのひとへの敬意を忘れずにいたい。