猫とワタシ

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背中合わせのNight&Day

この記事のみを表示するロックなイヴの記憶

TOKYO

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ついこの間の朝、信号待ちをしていたら、横断歩道の向こう側に立っていた男性が倒れた。
ちょうど通勤時間帯で、そのひとも出勤途中だったと思われる。
自分のまわりにいる人は皆、そのひとが倒れる瞬間をほぼ同時に目撃して、慌てた。
幸い近くに交番があったので、最も交番寄りに立っていた人がすぐに交番に駆け込んでいった。

しかし、横断歩道の向こう側の、倒れた男性のそばで信号待ちをしている人たちは、誰ひとりとしてそのひとの近くに行って声をかけたりしない。
誰ひとりといっても3~4人くらいしかいなかったのかな。高齢の女性と中年の男性たち。
その全員がすぐそばに倒れているひとがいるのに別に驚いた様子もなく、表情も変えずに信号が青になるのを待っているのだった。

え、え、え~~~、と思ってしまったなあ。

信号が変わると、わたしの前に立っていた若い女性がすぐさま倒れているひとのそばへと駆け寄り、「大丈夫ですか?」と声をかけた。
ほどなく交番からふたりの警察官がやってきてその女性とバトンタッチした。
警察官が何度か呼びかけ続けると、そのひとは意識を取り戻したようで質問に対してうなずいたりしていた。
それでとりあえず皆安心し、あとは警察官にお任せしてその場を去ったのでありました……

あまりそういう場面に遭遇したことがないのでちゃんと考えたこともなかったけれど、救命処置の知識は身につけておかねばと思った次第。講習を受けたことも一度もない……あかん……。

しかし状況にもよるけれどこれがもし夜中だったとしたら、道に倒れている人を見ても「あーあー酔っ払いー」とスルーしてしまうかもしれず、というか今までスルーしてきたよね?という心当たりもあり、またいろいろ考えてしまう。
自分も酔っ払っていたらなおさら判断できないだろうし、自分自身若い頃に酔っ払って路上で寝たこともあるし、そういう意味では正直甘くみている部分もあるかもしれない……。
でも救急車を呼ぶべき場合だってあるのだよねと今さらながらに思った。

ところで自分も外で具合が悪くなって人様に介抱してもらったことがある。
これもかなり若い頃の話だけど、ある年のクリスマスイヴ、渋谷にあったライブハウス『LIVE INN』(なつかしー)にシーナ&ロケッツのライヴをひとりで観に行ったのであった。
キャー鮎川さんー、シーナ素敵ー、と盛り上がっていたのだが、途中から酸欠なのか貧血状態になってしまった。
そして結局、最後まで観ずに出てしまった。
外の空気を吸ったら幾分ましになったような気がした。
そのまま駅に向かい、山手線に乗ったのだが、電車内は激混みでまた気持ちが悪くなってしまった。
ドアにへばりついているわたしのそばにはラブラブなクリスマスイヴを過ごしている感たっぷりの若い(当時同世代の)カップルが立っていて、真っ青な顔でふらふらしているわたしのことを心配そうに見ているのを感じた。
次の駅に着いてドアが開くなりホームに飛び出してしゃがみこみうずくまると、そのカップルのふたりも降りてきて「大丈夫ですか?」とわたしに声をかけ、駅員さんを呼びに行ってくれた。
そのおかげで駅員室のベッドでしばらく休ませてもらうことができ、なんとか無事に帰ることができたのだった。
当時は「イヴの夜にカップルに助けてもらうなんてみっともない」とか「なにこのダサさ」とか自意識過剰で恥じる気持ちばかり先に立っていたような気がするけど、せっかくのデート中に赤の他人を気にかけて助けてくれたあのひとたちに今は心からお詫びと感謝の気持ちを伝えたい。今さらすぎるけど。

そもそもその年のクリスマスイヴは、少し離れた場所で暮らしている彼氏から「そっちに行くから一緒に過ごそうよ」と誘われたのに、「イヴはライブに行くからクリスマスに会おうよ」と断っていたのだった。
クリスマスの夜、彼は「昨夜はイヴなのにひとりでいるしかない者同士飲もうぜーってことになって、会社の同僚の女性と仕事が終わってからお茶を飲んだんだよ」と教えてくれた(彼は下戸だった)。
そんなにイヴにひとりってあれなもんかな~というひねくれた気持ちはそれまで心のどこかにずっとあったのだが、自分にとっても結局散々なイヴになってしまったし、カップルを見ればうらやましかったのも事実で、やっぱり一緒に過ごせばよかったと思ったような、思わなかったような。

このクリスマスの数ヵ月後に、彼から「ほかに好きなひとができた」と別れを告げられた。
たぶん、その「好きなひと」って、イヴに一緒にお茶をしたひとなのだろうな、と直感した。
それがきっかけで仲良くなっていったんじゃないかな、と思った。
でも別にそのイヴの夜がなくても、毎日会社で顔を合わせるうちにお互い惹かれあっていったのだろう。
それを止められるようなものは、自分はなにひとつもっていなかった。残念だったし、悲しかったぜ。

と、すごいだらだら書いてしまったー
しかもロックの日だとゆーのになぜかクリスマスイヴの話。
季節はずれもいいとこだし昔話もいいとこだし。失礼しました……