猫とワタシ

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背中合わせのNight&Day

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LIFE

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先月下旬のある朝、ノンちゃんの顔が見たいなと思って
駅に向かう途中でノンちゃんハウスへ立ち寄ると、姿がなかった。
どこかに出かけているのかな、と来た道を引き返そうとすると
「ニャー」と呼びかけられた。
数台置いてある自転車の陰に座っていたノンちゃんが、
わたしに気づいてないてくれたのだ。
ノンちゃんは、わたしがノンちゃんに会いたくてそこに来たことがわかっている。
「ノンちゃん、いたの」と返事をすると、
ニャアニャア甘えた声でなきながらそばにきてくれた。
背中や腰のあたりを撫でられるのが好きなノンちゃん。
わたしが撫で始めると、ノンちゃんはごろんと地べたに寝そべって顔を洗い始めた。
ノンちゃんは、人間に撫でられながら自身のお手入れをするのも好きらしい。
以前、ノンちゃんのお世話をされている甘味屋さんの女将さんがその様子を見て、
「ノンちゃん、お姫様みたいね」と笑ったことがあった。

大体いつも決まった場所にいて、近づいても逃げず、
触れられることを拒まないノンちゃん。
この界隈の猫好きの人たちそれぞれにとって、
大切な存在になっているのだと思う。
ノンちゃんは高齢ということもあるのかもしれないけれど、
なにやら懐の深さを感じさせる猫で、
撫でているととても心が落ち着く。
ノンちゃんも撫でてほしい場所は体を動かして指示してくれるし
心地いいときは尻尾や仕草で表現してくれるから
なんとなく気持ちのやりとりができているような楽しさもある。
ノンちゃんにはたくさんの人間の友達がいるのだろう。

先日もノンちゃんに会いに行こうと路地に入ると、
わたしの数歩先を歩いていた女性がすーっとノンちゃんハウスに近づいた。
その方もノンちゃんに会いに来たのだった。
なので少し時間をつぶしてから再びノンちゃんハウスに向かうと、
ちょうどその女性がお帰りになられるところだった。
「具合が悪いのかしら、目は開いているけど
じっと横になったまま動かないんですよ。
いつもだったら出てきてくれるのに……」
その方がそう教えてくれた。
ノンちゃんハウスをのぞくと、力なく横たわっているノンちゃんがいた。

その翌日に、このメッセージが貼られていた。

一緒に暮らしているわけでもなく、たまに会って撫でさせてもらっているだけだけど、
元気のないノンちゃんの姿を思い出すとその度にたまらなくせつない。
一緒に暮らしている“家族”の看病をされた、されている方の気持ちを
こういうときになってようやく改めて自分の実感として考える。
いままでほんとに何もわかっていなかったんだなということを、
こういうときになってまざまざと思い知らされる。

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