猫とワタシ

BACK TO BACK

背中合わせのNight&Day

この記事のみを表示するねこのめ

ニャーちゃん

現在のわたしの住まいは、狭くて急な外階段をカンカンカンと上って玄関ドアを開ける、
築50年超のザ・昭和なアパートである。

先日のある夜、出かけるために玄関ドアに鍵をかけていると、
外階段の下から不意に視線を感じた。

暗くてはっきりとは確認できなかったが、
白っぽい毛をした猫が外階段の下に座って、
じーっとわたしのことを見ていたのであった。

猫をじーっと見つめることならよくあるけれど、
猫からこんなに見つめられることはそうそうないのでドキッとする。
そしてお互い、まるでへびににらまれたかえるのように(なぜわたしまで!?)
固まったまましばらく見つめ合った。

が、わたしが階段を下りようとすると、猫はさっと逃げた。

道に出ると、その猫は近くの植え込みの中にいた。
わたしに背を向ける格好で座っていたが、
わたしが出てきた気配を背後から感じ取っている様子が伝わってくる。

近づくと、また逃げて行ってしまった。

たまたま偶然通りかかったに過ぎないとはわかっているけれど、
もしかして、なーんて自分に都合のいい想像をついしてしまう。
もしかして、ニャーちゃんが今現在のわたしの様子を見てきてくれと
あの猫に頼んだのではないだろうか、
それであの猫はわたしが部屋から出てくるのを待っていたのではないだろうか、
なーんていうばかげた夢みたいなことを。

でも仮にそうだった場合、あの猫はニャーちゃんにわたしのことを
なんと伝えるのだろう。
とかいろいろ考えると今の自分ってなんなんだ、
ニャーちゃんと一緒にいた頃よりも体重が増加しすぎじゃないか、
たとえ再会したとしてもニャーちゃんがわたしが誰だかわからない可能性大じゃないか、
というムムムーな、いまさら自省スパイラルにはまっていくのじゃが。
タダグルグルマワッテイテモヤセナイナリ


ところで現在の住まいでは道行くひとたちの話し声などがよく聞こえるのだけれども、
先日のある朝はニャアニャアという猫の鳴き声が聞こえてきた。
人間に何かを訴えている感じの、意思のある鳴き声だった。
気になって窓から鳴き声のするほうを見てみると、
通りを歩く近所のお店のおかみさんが後ろを振り返って
「なに鳴いてるの、早くいらっしゃい」と言っている。
すると首輪についた鈴の音とともに猫がおかみさんのそばに駆け寄ってきた。
リードはつけていないけれど、明らかに猫と人間が一緒に散歩中。
通りすがりのひとたちが「猫とお散歩してる!」「犬みたいね~」と
口ぐちに感心しておった。

以前、別のご近所さんが猫と散歩をしていることを書いたことがあったが、
そのご近所さんも相変わらず一緒に散歩しているのを時々見かける。
もちろんリードなしで。猫がとことこ飼い主の後をついていくのだ。

うらやましいな。