猫とワタシ

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背中合わせのNight&Day

この記事のみを表示する3月の古瀬戸とそらとねことことば

TOKYO

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(前略)出ていくときに、「いろいろ、どうもありがとう」と彼女は言った。
僕は黙ってうなずいて、それから「こちらこそ」と言った。
そのあとになんと言えばいいのか、そのときの僕には思いつけなかった。
言葉が浮かんでこなかった。
もっときちんとしたことを、何かもっとまっとうに心のこもったことを、
僕は口にするべきだったのだろう。
でも、いつものことではあるのだけれど、
僕の頭には正しい言葉がどうしても現れてこなかった。
それはもちろん残念なことだった。
というのはこの世界にあっては、多くの別れはそのまま永遠の別れであるからだ。
そのときに口にされなかった言葉は、永遠に行き場を失うことになるからだ。

村上春樹『雑文集』(新潮社)の中の『ビリー・ホリデイの話』より引用