猫とワタシ

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背中合わせのNight&Day

この記事のみを表示する残す・残さない、持ち帰る・持ち帰るべきではない

FOODS



●食事を残すべきとき
以前、バリの友人宅で開かれたお祝いの宴に招かれた時のこと。
たくさんのごちそうでもてなしていただき、
勧められるままにおかわりもお願いして、
よそってもらった自分の分は残さずきれいにたいらげた。

その宴の後で、同席していたバリニーズの友人にとがめられた。
「こういうお祝いの席でおかわりまでするなんて、
もてなしてくれたご家族に対してものすごく失礼なことなんだよ。
おかわりするっていうことは、精一杯のおもてなしに対して
『これだけじゃ私には足りません』って言っているようなものなんだから。
ごちそうに十分満足しているという意を表すためには、むしろ残すべきなんだよ」

「とってもおいしい、ありがとう!」という感謝の気持ちで積極的にいただいていたのだが、
その場では遠慮することこそがマナーだったのだ。
というか、言われるまでもなく、遠慮するべきだったのですわね……
マアフya……。

●残した料理はどうなる?
バリの一般的な家庭の食事のスタイルは、
朝に炊かれたご飯と作り置きされた一日分のおかずを
各自がそれぞれお皿にとって食べるので、
自然と自分の胃袋に合わせた量になる。
それを残すということは、基本的にないと思う。
遠慮が美徳になることはあっても、普段の食事を残すことは
バリでも決してよしとはされていないはず。

しかし、ある時昼食をおよばれしたバリの友人宅で、
おうちの方がナシチャンプルのようにして出してくださったごはんが、
途中でものすごくおなかがいっぱいになってしまって
食べきれなくなってしまったことがあった。
「ごめんなさい、とってもおいしいのだけど、満腹でもうこれ以上は食べられません」と
正直に告げると、「それなら残しちゃって構わないよ~、気にしないで~」と友人のご家族。
「人間が食べ残した分は、うちの家畜のえさになるから。
捨てるわけじゃないから。ほんとに気にしないで」、と。

その言葉になんだか少し気が楽になったのは事実である。

●アメリカのTO GO(持ち帰り)文化
初めてアメリカ西海岸の街のわりとちゃんとしたレストランで食事をした時も、
食べている途中からおなかがはちきれそうになってしまった。
スープひとつとっても、アメリカでの一人前は日本での三人前くらいある、と
いっても過言ではないくらい何もかもボリューミィ。
いくら大食漢の私でも、さすがに半分くらいで満腹になった。
「残してごめんなさい」と言いながらウェイトレスに会計をお願いすると、
ウェイトレスは「オーケー!」と言って速攻でテーブルの上のお皿をすべて下げた。
そして会計の伝票とともに、ケーキの箱のようなものを持ってきた。
「お待たせしました」とその箱を私のテーブルに置く。
箱の中を見ると、私が残した食べ物たちが入っていた。
残してごめんなさい、は、残ったので持ち帰りたい、とウェイトレスに解釈されたようだった。
そしてその後知っていったことだが、アメリカではそれはフツーのことなのであった。
残ったものは持ち帰って当然OKというのが大前提。
なぜならそもそもの量が多いからである。
でもこれなら食べきれなくても罪悪感をあまり抱かずに済むな、と思ったのも事実である。
根本的に何か間違っているような気もするけれども……。

●日本での「持ち帰り不可」のポリシー
日本でも、食べきれず残ってしまった料理を、
お願いしたら快く包んで持ち帰らせてくれるお店が個人的に好きである。
しかし日本では一食あたり(一人分)の量がものすごく多すぎるということはめったにないので、
食べきれないほど頼む自分が基本的に悪い。
ある時、とても美味なスペインバルでワインをくいくい飲んでいたら盛大に酔っぱらって、
気持ちも胃袋もかなり大きくなり、次から次へと見境なくタパスを頼んだ。
どれも小皿料理とはいえ、結果、やはり食べきれなくなった。
「残っちゃったお料理を包んでいただけますか~?」とへべれけ状態でお願いすると、
「うちの店ではお持ち帰りはいっさいお断りしています」とお店の方。
「え~なんで~ もしもおなかこわしてもぜーったいクレームなんてつけませんからぁ~~」
「そういう問題ではないんです。うちのポリシーとしてそれはできないんです」
あまりにも頑ななお店の方の態度に、酔っぱらっていた私はちょこっとカチーン。
不毛な押し問答をしばし続け、お店の方にもかなりいやな思いをさせたと思う。

翌朝、バッグの中を見ると、紙ナフキンに包まれた料理の一部があった。
どうやら酔った勢いで、こっそり包んで入れたものと思われる。
シラフになって思い知る、酔った自分の最低さ。

その紙ナフキンに包んであった料理を、とりあえず温め直して食べてみた。

お……おいしくない……。

お店の方々は料理をもっとも美味しいタイミングで食べられるよう提供してくださっているのだ。
時間がたって味が変わってしまった料理を、
自分たちが望まない形で客がどこかで食べるなんて、
どんなに不本意なことだろう。
それがよーくわかった出来事だった。
食べ物を粗末にしちゃいけない、っていつも思っているくせに、
頼みすぎている時点ですでに粗末にしていたのだなと気づいた。

そして持ち帰らせてほしいとお願いする自分の心の内も、
頼みすぎて食べきれなくなったことへの罪悪感を
ちょっとでも軽くしたいから、だったりするんだなぁ……と思った。
やっぱり根本的に間違っている。


●そんな私がいうのもナンなのだが
「お金にきれいな人」という言葉があるけれど、
「食(食べること)にきれいな人」。
そういうものに、わたしはなりたい。
幅広い意味で。


と思いながらも、いつまでたってもさまざまな失敗を繰り返してしまうのだけど……。
そんなわけで反省の記も時々書いていこうと思うのでありました。

コメントの投稿

secret

No titleNo title

深いです。
私もおんなじようなことを最近感じてましたが

>「食(食べること)にきれいな人」。
そういうものに、わたしはなりたい。

深いです。
私の場合は、単に勿体ない精神で・・・(お恥ずかしい)
日本でも中華料理屋さんだけは、昔からお持ち帰りをしていたのです。父が中国に住んでいたこともあって、あまり抵抗なかったからかな?
12月に行ったサイパンの中華料理屋さんでは、残ったものをほとんど持ち帰って、そのほとんどが父のお腹へ行きました(笑)
日本だとの中華以外の高級レストランになればなるほど断られそうです。(了見が狭いぞ~。!!)

No titleNo title

バリとモロッコ似ています。
残さず食べるのは、これでは足りないということ、
残った料理は家畜行きになるので問題ない、と私も言われましたっけ。
分からなくはないんだけれど、いつも腑に落ちないというか
勿体な~いと思っています(苦) 

お持ち帰りは、丁度一年ちょっと前、ハードロックカフェで食べ切れなかった分を
お持ち帰りにしてもらいましたが、その日のうちに自己責任で食べること、
と説明されて、ようやく詰めてもらいました。
後で食べたら確かに不味かったのですが、"食べた"ということに満足した自分がいたと思います。

久しぶりに 考えてしまったなー。

No titleNo title

∵momokkaさん
こんにちは。
こうして書くのは簡単だけど、実際はなかなか難しいものだなぁと
日々痛感しています……。食の問題っていろいろと深いですよね。

もったいない精神は大事だと思いますー!
中華料理も量が多いし、冷めたり温め直したりしてもおいしくいただける
料理が多いので、残ってしまった分は持ち帰りさせてほしいなと
私は思っておりますわー。
でも料理によっては持ち帰りに適さないものもあるんですよね、やはり。
とはいっても基本的にはお持ち帰りということに対して、日本の飲食店も
もっと寛容になってほしいなぁという気持ちもあったり、
ほんと複雑な気分になることが多いです。

No titleNo title

∵b_nomadさん
こんにちは。
モロッコでもそうでしたかー。
残さず食べるのは、これでは足りないという意味になってしまう国、
ほかにもあるようですね。
でもほんと、あえて残すというのももったいないと思っちゃいますよね。
食習慣やマナーの違いって、実際に直面すると本当に難しいー。

残した料理を持ち帰らせてもらったら、自己責任で食べるのは当然のことだと
私は思うのですが、それでもやっぱり後からクレームつけちゃう人とかがいるのかなぁ。
そういうことも考え始めると、いろいろとウムム……となります。

“食べた”ということに満足、という感じ、私もよくわかります~。

No titleNo title

なるほど~私は持ち帰らない主義ですね~
理由は・・・しょうもなすぎてスンマセンなんですが
いちいちお店の人にたずねるのが面倒、というのがあって。
あと、あまりキレイに入れてもらえず、ざんぱんのように
なってしまったりする時もありますよね
果たして家に帰ってそのざんぱん状態のものを
自分は食べるのか?というと自信がなかったり。

割と解散前に「ささ、遠慮のカタマリかたづけて!」となかば
強引にみんなの皿にのっけたりしますね 私(笑)

でも、gunungさんのおっしゃるように
食べることにきれいでいたいですよね。
バリ人のその考え方、なるほどぅって思いますね
色んな感じ方があるんですね
しかし私にいわせればそんなこと言う前に
もう少しキレイに食べなさいよ、といいたくなるバリ人が多いです
くっちゃくっちゃピッチャピッチャと音をたてたり。
ま、日本人にもいますが、ほんの少し殺意が芽生える瞬間です。

No titleNo title

∵アパさん
こんばんは!

>「ささ、遠慮のカタマリかたづけて!」
これ、いいですね~。ほんと、料理がただの遠慮のカタマリに
なっちゃってることってありますねえ。
私の場合は、ああこんなに美味しいのに、どうしてももうおなかに入らないーという状態の時に、
持ち帰らせてほしいなぁと思ってしまうのですが、
ただの食い意地のカタマリともいえますなー、これは。

バリ人はやっぱり基本的にビバ☆遠慮なんですよねー。
食事中にがっついている人とかはあんまり見ない気がするけど、
しかしその音はいやですよね。ごはんがまずくなるぅ。

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