猫とワタシ

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背中合わせのNight&Day

この記事のみを表示するニャーちゃんのはなし④

ニャーちゃん




ニャーちゃんって、人間の子供みたい。
実際、猫は人間でいうと1歳半~2歳児程度の知能があるそうですが、
そういうことではなくて、ただなんとな~く人間の子供に接しているような
感覚に陥ることがたまにありました。
例えば、寝ているニャーちゃんをそばでじーっと見ている時。
目を覚ましたニャーちゃんがうううーんと伸びをして、
前にのばした手の肉球で私のほっぺたにピタッとタッチしたりします。
あらん、ニャーちゃん。
えへ。
いたずらっ子のような目をして手をひっこめるニャーちゃん。
やっぱり人間の子供みたい。

またある時、ニャーちゃんがカリカリを食べている最中に
ちょっと近くまで買い物に出かけたことがありました。
家に戻ってくると、部屋の床にニャーちゃんが吐き戻したものがあります
(一気に食べすぎて戻しちゃったらしい)。
ニャーちゃんの姿はありません。
2階の窓を開けっぱなしにしていたので、そこから出て行った模様。
窓の外を見てみると、1階の屋根のすみっこのほうにちょこんと座って、
なにやら申し訳なさそうにこちらをじっと見つめるニャーちゃんの姿が。
「ニャーちゃん」と呼びかけると、か細い声で鳴き返すけれど、動く気配はありません。
「大丈夫だよ、戻っておいで~」とくり返すと、ようやく部屋に入ってきました。
そして入ってくるなり、私の体に何度も自分の頭をすりすり。
「汚しちゃってごめんにゃさい」とでも言っているかのように。
その後またお皿にカリカリを出すと、思いっきり食いついていました……。
さっき全部吐き戻したためにお腹が空っぽになっていたのねー。
やっぱり人間の子供みたい。



↑1階のトタン屋根でくつろぎ中のニャーちゃん。


基本的にニャーちゃんの行動はいつも慎ましいもので、
こちらの手を煩わせることはめったにありませんでしたが、
一度ニャーちゃんがひとりで大暴れして、お皿にのっていたカリカリを
部屋中に飛び散らかしたことがありました。
1階の台所から2階の部屋に戻ってきた私はその有り様にびっくり。
「なにこれ、ニャーちゃん! どうしちゃったの!?」と問いただすと、
おすわりの体勢で頭を下げるニャーちゃん。
たまたま頭を下げたのか? と思ったら、しばらく顔を上げません。
まぁこの状況で私と目を合わせたくないとか、
ニャーちゃんの心情もいろいろとあったのでしょうが、
人間的な解釈としてはまるで土下座して謝っているようにも見えるポーズでもあり。
ニャーちゃん、おもしろすぎー。
やっぱり人間の子供みたい。



そして私も時に猫の子供のようになり、ニャーちゃんとボクシングごっこをすることも。
遊んでいる時のニャーちゃんはもちろん爪を立てることなく、
肉球でパンパンと私の手を軽く叩くのみなのですが、
その勝負?を止めるのはいつも必ずニャーちゃんのほうから。
途中で「やってらんにゃい」と思うのかもしれませんが、先に手をひっこめます。
そういう時のニャーちゃんは、なんだか人間の大人みたい。

というか、ニャーちゃんの前では私のほうが常に子供のようだったと思います。

猫関連の本などを読んでいると、よく書かれているのが
「猫は人間の子供が嫌い」ということ。
その理由として、
1.猫の気持ちをあまり考えない
2.無理やり抱っこしたり、いじりまわす
3.声が甲高くてうるさい
4.予期せぬ行動に出ることが多く、落ち着かない
……などが挙げられていますが、これは別に子供に限ったことではないですよね。
私がよくやってしまっていたのは、2の無理やり抱っこ。
そういう時でもニャーちゃんのほうが大人というか、
ちょっとの時間なら我慢してやるかぁ、という感じの態度で
しぶしぶながらもしばらくはじっとそのままいてくれます。
抱っこしているとニャーちゃんがものすごくブツブツ言うことがあるのですが、
その文句の言い方がまたほんと人間っぽい。
ニャーちゃんにとっては迷惑な状況なのだとわかっていても、
つい抱っこしたままくすくす笑っちゃうのでした。
やっぱりニャーちゃんのほうが大人だったね。



ニャーちゃんも無理やり抱っこされるのはとても嫌がるけれど、
「おいで」と言うと自分からベッドに飛び乗ってきて
隣で一緒に寝てくれたりするようになっていました。

確かに仲良し、だったんだけど……、あの日までは。

それは7月初めのある夜。
その時もまた、嫌がるニャーちゃんを抱っこして、
ベッドの中に連れ込もうとしていた私(←まるで性悪エロオヤジ)。
ベッドから逃げ出そうとするニャーちゃんの体を、
「ちょっとだけここにいてにゃ~」とふざけながら手で押さえつけたりしていました。
それまでも同じようなことを度々くり返してはいたのですが、
その日、初めて、こんな考えが突然頭をよぎりました。
「これって私にとっては身勝手な愛情表現だけど、
ニャーちゃんにとってはまったくただの嫌がらせに過ぎないのかな。
こんなことをしていたらそのうちもう帰ってこなくなっちゃったりして……」

実をいうと、その翌日からだったのです。
ニャーちゃんが帰ってこなくなったのは。

もしかするとニャーちゃんが「もうここに帰ってくるのやめようかな」と
思ったことが私に伝わってきたのかもしれない。
あるいは私が何となくふっとそう思ったことが、
ニャーちゃんに伝わってしまったのかもしれない。
いずれにしても何かそういうことが通じ合ってしまったのかな、という気がします。
「嫌なら帰らなくてもいいんだ、そういう道もあるんだ」と
ニャーちゃんはあの時に悟ったのかな、と。

最初のうちは事故かトラブルに遭って、帰りたいのに帰ってこられないのではないか、
とそれだけがただただ心配で目の前が真っ暗になっていましたが、

この日皆さんに捜索にご協力いただいたおかげで(多謝!!)
その可能性はまずないことがわかり、心底ほっとしました。

無事に元気でいてくれることが本当に何より一番の望みなのですが、
と同時に今となって考えずにはいられないのは、
帰りたくないから帰ってこないのかもしれないな、ということ。
その理由を考える度に、あの時ああしてあんなことを思ってしまったのが
きっかけだったのかな、というところに行き着くのです。

今までたくさんご心配をいただいていながら、
私の考えるこの「家出の理由」については書かずにいてごめんなさい。



ニャーちゃん、ごめんにゃ~


長々とすみませんが、次回につづきます。

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